単純売却とは？概要とメリット、注意点も合わせて解説！

人生では、熟慮を重ねて選択した行為でも、その結果が思惑どおりにはいかないことが多々あります。
離婚や離別、離職や病気などで生活が立ち行かなくなったときには、思い切って債務を整理し、出直すことも良いでしょう。
住宅ローンの返済が難しくなった際に、金銭的な困窮状態を解消するためにおすすめしたいのが、任意売却における単純売却です。

単純売却の概要とは

住宅ローンの返済が滞ると、大抵、金融機関などの債権者は担保として設定していた不動産を競売に掛け債権を回収します。
しかし、競売による売却は安価で売り払われることも多く、見込める売却価格が低くなってしまいます。
そこで債務整理のために任意売却が、さらにそのなかでも単純売却という手段が利用されるのです。
単純売却とは、金融機関の合意を得て抵当権を解除して、見かけ上は通常の不動産売却と同様に売却する方法です。
対象不動産に見合った売却額が期待できるので、債権者と債務者の双方にメリットが多いため、利用されることが多くなっています。

単純売却を利用するメリットとは

単純売却は、売却額が残債よりも少ない、いわゆるオーバーローン状態でも利用できることが大きなメリットです。
また、競売と違い、所有者の意向に沿って利用する不動産会社などを選択すること、幅広い購入者を募ること、競売よりも大きな売却額を得ることができます。
売却額が大きいため、債権を回収する金融機関はもちろん、新たな生活のための準備金を得たい所有者にとっても、メリットがあります。
一方、単純売却は通常の不動産売却と変わらないので、売却に掛かる一定の費用負担、提出書類を揃える手間、告知義務への対応などが必要なことはデメリットです。

単純売却を利用する注意点とは

単純売却を利用する場合、通常の売却方法と変わらないことから、売却開始から売買契約の締結までの売却期間がある程度は必要です。
できるだけ早く売却するには、内覧時に買主に購入意欲が湧くように注意しましょう。
たとえば荷物を整理し清潔な印象を保つことや、目立つ傷や汚れは修繕し丁寧に扱われた家であるという印象を持ってもらえることを心がけてください。
また売却にあたっては、契約不適合責任を問われないよう説明責任を果たし、提出書類を適切に揃えるなど誠実な態度で対応しましょう。

まとめ

住宅ローンの返済中に金銭的に困窮してしまったら、任意売却のなかでも通常の売却方法に近い単純売却をすることも検討しましょう。
競売に掛けられるよりも、売却額が大きくなり、以後の生活費なども準備できるかもしれません。
ただし単純売却では、売却期間が必要で、売却費用や手間などもかかることに注意してください。
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